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相続放棄に関するQ&A

  1. お腹の中に赤ちゃんがいるのですが、胎児も相続放棄をしなければなりませんか?
    胎児も相続については既に生まれたものとみなされますので、被相続人に負債があり、相続をしたくない場合は、相続放棄をする必要があります。ただし、胎児が出生するまでは相続放棄の手続きをとることはできませんので、出生後3ヵ月以内に、親権者が代理人となって家庭裁判所へ相続放棄の手続きをとることになります。なお親権者が相続放棄をしない場合は、子のために特別代理人の選任が必要となります。

  2. 未成年者の子を代理して親が相続放棄をすることはできますか?
    子と一緒に親も相続放棄をする場合は、子を代理して親が相続放棄の手続きをすることができます。しかし、親が相続放棄をせず遺産を相続する場合は、子にだけ相続放棄をさせることは利益相反行為となりますので、子のために特別代理人の選任が必要となります。

  3. 相続放棄をしても生命保険金は受け取ることはできますか?
    生命保険金は受取人固有の財産であるため、被相続人が受取人となっていない限り、相続財産には含まれませんので、相続放棄をしても受け取ることができます。
    これに対し、被相続人が受取人となっている生命保険金は、相続財産に含まれることになりますので、これを受領すると、相続放棄をすることができなくなりますので、注意が必要です。

  4. 相続放棄をしても、市区町村役場へ葬祭費を請求できますか?
    国民健康保険や健康保険に加入していた方が亡くなられた場合、葬儀費用として一時金が支給されますが、これは葬儀を行った家族に対して支払われるものであるため、相続財産には含まれません。そのため、相続放棄をしても葬祭費・埋葬費を請求することができます。

  5. 相続放棄をしても、高額医療費の還付金を受け取ることはできますか?
    高額医療費は、国民保険の場合は世帯主に、健康保険の場合は被保険者に支払われることになるので、被相続人が世帯主もしくは被保険者の場合は、相続財産に含まれます。そのため、高額医療費の還付金を受け取ってしまうと相続放棄ができなくなる可能性があります。相続放棄を検討されている方は、受け取らないようにしましょう。なお、相続人が世帯主もしくは被保険者となっている場合には、相続財産に含まれないので、相続放棄をしても受け取ることができます。

  6. 相続放棄をしても、被相続人が滞納していた税金を支払わなければいけませんか?
    相続放棄をすれば、最初から相続人ではなくなりますので、被相続人の滞納税の支払い義務はありません。
    なお、税金の還付金は相続財産に含まれますので、相続放棄をすれば受け取ることはできません。

  7. 住む予定がない実家を相続したくないので、相続放棄を検討しているのですが、注意すべきことはありますか?
    実家を相続放棄をすれば、建物を撤去する義務は免れますが、次の管理者が現れるまでは、相続財産を、自分の財産と同程度の注意をもって適切に管理する「管理義務」は残ります。そのため、老朽化により空き家が倒壊したり、倒壊しないまでも壁が崩れたり、台風等で屋根の一部が飛ばされるなどして近隣住民に被害がでれば、管理義務を負う相続人が損害を賠償する責任を負うことになります。 この管理義務を免れるためには、次の管理者となる相続財産管理人の選任を家庭裁判所へ申立て、その者が相続財産を引き継ぐ必要があります。なお、申立てにかかる費用は申立人である相続人が負担しなければなりません。

  8. 被相続人に多額の借金があったので、相続放棄を検討していますが、被相続人が借りていたマンションの大家から、家財道具を処分して部屋を明渡してほしいといわれています。どうしたらいいですか?
    相続人が、賃貸マンションの連帯保証人となっている場合は、相続放棄をしても連帯保証人の責任は免れませんので、部屋を明け渡す義務が生じます。ただし、この義務は相続人としてではなく、連帯保証人としての地位に基づいて発生するものなので、その旨を大家に明示して明け渡すようにしてください。また、財産価値のある遺品については、むやみに換金すると相続放棄ができなくなる危険性がありますので、レンタル倉庫などに保管し、次の管理者(次順位の相続人もしくは相続財産管理人)が現れたら引き継げるようにしておきましょう。財産価値のない遺品については処分をしても問題はないように思えますが、後日、債権者から相続放棄の効力が争われた場合に備え、写真を撮り、廃棄業者から経済価値がない旨の証明書をもらっておいた方がよいでしょう。
    なお、被相続人の賃貸債務につき保証会社がついている場合は、保証会社が家財道具の処分や部屋の引渡しをしてくれますが、その際に保証会社が立て替えた費用について相続人に請求が来ます。相続放棄をすれば、保証会社からの請求に応じる必要はなくなりますので、早急に相続放棄の手続きをするようにしましょう。

  9. 相続財産の調査が終わっておらず、3ヵ月という期間内に相続放棄をするかいなかを判断することができません。どうしたらいいですか?
    相続財産が複雑・多額であるとか、各地に分散しているなどの場合には、3ヶ月の熟慮期間内で相続財産の調査を終了し、相続放棄をするか否かを判断することが難しいことがあります。このような場合は、家庭裁判所に対し、相続の承認・放棄の期間伸長の申立をすることができます。
  10. 3ヵ月が経過しましたが、相続放棄をすることはできますか?
    相続開始から3か月が経過した後に債権者からの督促が届いて初めて被相続人が借金を負っていたことや保証人になっていたことを知る相続人の方は少なくはありません。にもかかわらず相続放棄が一切認められないのでは相続人の方に著しく不利益が生じてしまいます。そこで、判例は相続財産の有無の調査を期待することが著しく困難であり、なおかつ相続財産が全くないと信じることに相当な理由が認められる場合には、熟慮期間は「相続人が財産の全部もしくは一部の財産の存在を認識した時」(例えば、債権者から督促状が届いたとき)から進行するとしています。また判例だけでなく家庭裁判所の実務でも3ヵ月経過後の相続放棄に「相当の理由がない」と明らかに判断できる場合以外は申述を受理するのが一般的な取り扱いとなっています。そのため、3ヵ月が経過した相続放棄でも十分に認められる可能性がありますので、債権者からの督促を放置せず、早急にご相談ください。

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