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未成年者がいる場合の相続解決事例

相続人に未成年者がいたケース

相談内容

亡くなられた方に、5歳になるお子さんがいるご家庭の相続手続きの依頼を受けました。

被相続人は会社を経営しており、関連会社に、個人名義でお金を貸しており、その貸金を担保するため、借主の会社名義の不動産に抵当権が設定されています。

この抵当権以外にも、相続財産として預貯金があります。

相続人は妻Aさんと息子Bさん(5歳)のお二人。

抵当権については法定相続分に応じて1/2ずつ相続しますが、預貯金については、Aさんが一括管理したいのでAさんが単独で相続したいとのこと。
そのため、預貯金については、未成年の子Bさんに代わって遺産分割協議を行う特別代理人の選任が必要となります。


特別代理人の選任申立て

特別代理人の選任申立てには、①特別代理人選任申立書 、②申立人(親権者)と子の戸籍謄本、 ③特別代理人候補者の住民票 のほか、④遺産分割協議書の案も提出する必要があります。

原則として、遺産分割協議書案には、未成年者にも法定相続分を確保した内容でなければなりませんが、事案によっては法定相続分よりも少ない、あるいは全く取り分のない遺産分割も認められる場合もあります。

そこで今回は遺産分割協議書案の冒頭に、妻Aさんが単独で取得することの必要性(例えば、預貯金を適切に管理するため)、および使途(例えば、当該預貯金は必要に応じて未成年の子の養育費や生活費にあてる)を記載しました。

記載例
被相続人 ○○の死亡により開始した遺産相続において、相続人である妻 A、長男 Bの特別代理人は次のとおり、被相続人の遺産を分割することに合意した。 遺産分割の趣旨は、後記の預貯金をAに取得させることで、当該預貯金を適切に管理し、必要に応じて未成年の子Bの養育費や生活費にあてることにある。

特別代理人候補者にはAさんのお母さんを推挙しました。
申立てから2週間程度で、申立人であるAさんと特別代理人候補者であるAさんのお母さん宛てに家庭裁判所から照会書が届きました。

照会書には
・申立てを行ったいきさつ
・申立て内容を未成年者に説明したか
・申立てをすることを前もって特別代理人候補者に伝えたか
・未成年者と特別代理人候補者との関係(続柄)
・当該候補者が特別代理人として適任であることの理由
・当該候補者以外に特別代理人の適任者の有無
・遺産分割協議書案に記載されているもの以外に遺産があればその品目・数量・価格
・遺産分割協議書案で未成年者が取得するものがない理由
などが記載されており、一つ一つ回答書の書き方をアドバイスさせていただきました。

AさんおよびAさんのお母さんが照会書を返送した後、1週間程度で、Aさんのお母さんを特別代理人に選任したことを伝える審判書が送られてきました。
預貯金の解約手続きはAさんがご自身でやられるとのことだったため、審判書の送達をもって預貯金に関する業務は終了となりました。
Aさんはその後、この審判書に必要書類をつけて預貯金の手続きをしていくことになります。


抵当権の相続

抵当権者に相続が発生した場合は、抵当権の移転登記をする必要があります。

抵当権の移転登記といえば会社の合併が主流で、今回のように相続で抵当権が移転するのはレアケースですが、所有者に相続が発生した場合と同様に考え、戸籍など相続を証する書面を添付して申請することになります。
オンライン申請の場合は、相続関係説明図が登記原因証明情報として添付するデータになります。
抵当権の相続については法定相続分でAさん1/2 Bさん1/2で登記するので、特別代理人の選任は必要ではなく、AさんがBさんの法定相続人として委任状に署名押印することになります。


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